​​昨年11月にオープンした「らぁ麺 高橋」の店主、高橋直也さん。

飯田市上郷でオープンして5ヶ月。お店の外にまでお客さんが並ぶ姿を目にした人も少なくないはず。

そんな、「オープンしたての気になる店」であり、「すぐに、また食べたい」行ったらそんな気持ちになる一杯に出会える、心から美味しいと思えるお店を営む高橋さんにお話を伺ってきました。

お話を聞きに行ったこの日は春休みも始まった3月の平日でしたが、飯田でも珍しく雪景色。にも関わらず、満車の駐車場とお店の外でも美味しい一杯を求めているたくさんの人の姿がありました。

「あぁ、美味え」

暖簾をくぐったら、カウンターに座ったスーツ姿の男性が思わず口にしているのが聞こえてくる。

お店に入った瞬間から、聞こえてきたその声から食べる前から「もう間違いない。」そんな気持ちになれるお店。

「らぁ麺 髙橋」で食べれらるラーメンは、「ラーメン」「チャーシュー麺」の2択とシンプルです。

学生時代から、ラーメンが大好きで有名店も多く食べ歩き、アルバイト先もラーメン屋。そして、ドイツで生活をしていた事もあった高橋さんは、その時も現地のラーメン屋さんでアルバイトをしていました。

ですが、「美味しい」と満足するドイツの人たちと提供するラーメンの味にギャップを感じて、

「日本のラーメンを知らない人に、本物の美味しいラーメンを食べて欲しい」と感じた時にふと思い浮かんだのが、

一度しか足を運んだ事のなかった栃木県佐野市にあるご当地ラーメンである「佐野ラーメン」の「日向屋」の一杯なのだとか。

帰国後にそこで修行をし、現在の「らぁ麺 高橋」で提供されるラーメンも、ここでの味やメニューがベースになっています。

丁寧につくられていると感じられる様な透き通ったスープ。麺は、特徴ある佐野ラーメンの麺(佐野ラーメンの麺は、青竹打ちと言う独特の製法)に近いものをと、何度も試作を重ねて飯田の製麺所「吾妻製麺」さんで作って貰っているそうです。

「美味しいラーメンって沢山あるけれど、小細工なし。飾りっ気なしだけど美味しい一杯。」

そして、ラーメンと一緒に頼み忘れてはいけないこの餃子。

ふっくらと大ぶりで野菜の甘みもある食べ応え満点。これまた絶品。最高です。

(こちらの餃子はスペシャル仕様。普段は、5つ!)

飯田のご当地ラーメンといえば、「透き通ったスープ」と「柔らかい麺」が特徴。

「こってり豚骨ラーメンが主流の土地だったらこんなにすぐに受け入れてもらえなかったかも」

と高橋さんは口にしていましたが、満席の店内のお客さんは春休みの平日。と言うこともあり、力仕事をしていそうな男性から3世代家族、部活帰りであろう中学生とお母さんやカップル……と、地域になじんでいる雰囲気が感じられます。

そして、味のあるカウンターもあるこの店舗は昨年の6月まで約40年この場所で「エテルナ」という居酒屋スナックとして地元の人に愛されていたお店。

大きな看板のあったこの店のことは、飯田の人なら知っている場所であったので、周知するにもありがたかったとか。

埼玉県出身の高橋さんが飯田の街でラーメン屋を開く事になったのは、妻である瑞季さんの地元であるこの街で「Yamairo guesthouse」というゲストハウスを始めた事から。

宿泊業に加えて、夜は旅人だけでなく地元の人たちで賑わう美味しいお酒とおつまみが楽しめる「ちょい呑み屋」の一面もある「Yamairo guesthouse」の料理長として共に働いていましたが、昨年は他のお店と同様に、コロナ禍で宿泊業·居酒屋営業両方のの休業を余儀なくされました。

日向屋での修行をした時から「自分でラーメン屋さんをやる」と、長年思い続けていたラーメン屋開業に向け、ラーメンの試作で製麺所へ足を運び、物件探しを始めようか……。と、そんなタイミングで瑞季さんのお父さんからの情報でこの場所に出会ったのだと話します。

「場所が決まってからは、早かったよね。」と妻の瑞季さんも口にしていましたが、試作や営業の準備と共に、自分で出来る壁塗り等は行いながら大工さんと一緒に現場にも入る日々を3ヶ月程過ごし昨年11月に開店。

それ以降は、地元の人を中心に「寄ろうかと思ったけど、駐車場いっぱいだったからまた来るね。」と友人から連絡が入る様に。

「今は、開店バブルかもしれないけれど。」と、口にしていましたが、都会の行列とは違い駐車場の満車で伝わる盛況っぷり。

大盛況なお店を営業は瑞季さんや頼もしいホールスタッフが集まり営業を行なっていますが、仕込みは高橋さん一人で行うハードな毎日です。

それでも、

「山が見えて、川があって。そんな日々目にする景色には癒されるから地元の埼玉じゃなくて良かった。と思う時もある。」

と、飯田での暮らしの良さも話してくださいます。

最後に、お店の今後のことをお聞きすると、

「ずっと先の事というよりも先ず、一杯一杯丁寧に、美味しいものを届けること。それを精一杯続けていきたい。」

「それと共に、今は仕込みも一人で行っているけれどそこまで頼れる様なスタッフも見つけていく事も、目標の一つ」

そう、お話してくださいました。

すぐにでもまた食べに行きたい。次はラーメン·餃子に加えてチャーシュー丼も食べたい。だから、誰かを誘って一緒にいきたい。

ちょっと遠くても、そう思える、ラーメン屋さんです。飯田の皆さんも、飯田に遊びに行った方々もぜひ!

「らぁ麺高橋」

長野県飯田市上郷黒田2764−1

営業日  火・水・金・土
営業時間  11時オープン 14時ラストオーダー

インスタグラム https://www.instagram.com/ramentakahashi/


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