飯田市のサポートを活かし、理想の美容室を開業

━━美容室を開業されてから3周年とのこと、おめでとうございます。まずは、開業されるまでのお話をお伺いできればと思っています。

北村:ありがとうございます。僕は高校を卒業してから東京に5年間居て、渋谷で美容師をしていました。仕事は充実していて面白かったのですが、プライベートの時間は自然に触れたい……と思うようになり、故郷の飯田に戻ってきました。自分にはやっぱりこの自然が必要だって気がついたんです。

━━そこから飯田で美容室を開業しようと…?

北村:いえ、まだそこまでは考えていなくて。飯田市内の美容室で10年くらい働いていました。6年ほど店長をやらせていただき、経験を積んでいく中で自分の理想とするお店を開業したいと思うようになったんです。

北村:準備期間は3年くらい。やりたいことを人に伝えて、お金を借りて、土地を買って、事業計画書を書いて……。最初は、銀行?不動産屋?どこに先に行けばいいの?って、わからないことだらけ。でもそんな時に相談できたのが、飯田商工会議所と飯田市の起業担当課の皆さんだったんです。

━━相談に乗ってくれる人がいると、安心感がありそうです。

北村:そうなんです。自分に足りないところも見えてきますし。僕は2年連続で「飯田市起業家ビジネスプランコンペティション(以下、ビジコン)」に出させていただいたのですが、この経験を通じて、アドバイスをいただきながら事業計画書をしっかりと書けたのはよかったです。2年目は奨励賞もいただきました。

ビジコン当日は、金融機関の方にも見ていただけるので、融資もいい交渉ができたり、こうしてウェブメディアでも情報発信してくれるのでありがたいですね。飯田市はすごく創業しやすいんじゃないかな。

━━幅広いサポートが心強いですね。

北村:自分の責任でお店を経営するのは大変ですが、応援や協力してくれる方も増え、会社員のときより今の方が楽しいですね。

━━北村さんが楽しそうにされているから、いろんなお客様もいらっしゃるんだと思います。店内も明るくて素敵な雰囲気ですね。

北村:ありがとうございます。ブースはすべて半個室なんです。人との繋がりが多い土地柄なので、なるべくプライベートの空間でリラックスしていただけるようにこだわりました。

提供:glovers

北村:もう一つご好評いただいているのが、お客様の髪質に合わせてブレンドを変えたオーダーメイドのシャンプーとトリートメントです。リピートしていただく方がとても多い当店のオリジナル商品です。そんな風に、開業するにあたって自分のこだわりもたくさん詰め込んでいます。

北村:また先日、3周年イベントとしてお客様にカラーやパーマなどのお時間を置く間に”生チョコブラウニー”をお出しさせていただきました。実は、義理の弟が飯田でカフェ開業の準備中でして、そこで提供予定のブラウニーなんです。こうしてこの美容室を通じて、飯田の良いものをおすすめしたり、皆さんのやりたいことをサポートできることも開業してよかったと思える点です。

ここに来られるお客様はもちろん、関わる方を豊かにし輝かせる個室型美容室として、居心地の良い空間や素敵なスタイルを提供できるよう、自分自身も新しいことにチャレンジしていければと思っています。

メディアの力を駆使して、飯田を盛り上げる

━━北村さんは美容師としてのご活躍だけでなく、その他も様々な活動をされていますよね。今されている活動についてもお伺いできればと思います。

北村:はい、いろいろしていますね(笑)。以前、ビジコンに出させていただいた時は、オウンドメディアを作って飯田の人を紹介していきたいと思っていたんです。

━━美容師さんが、なぜオウンドメディアを?

北村:美容室には、地域の様々な人がいらっしゃるんです。この場所だからこその出会いを活かし、メディアの力を使って地域を盛り上げたいなと。今は少し形を変えましたが、その軸となるものは変わっていません。

━━なるほど!それが北村さんの今の活動に繋がっているのですね。

北村:そうですね。ここは「人」だけではなく「情報」も集まるんです。情報の交流の場になっていたり、お客様との会話の中からいろんなアイデアが生まれたりしています。

たとえば、今管理人をしている「飯田・南信州テイクアウトお店情報」のFacebookグループも、きっかけはお客様との会話からでした。飲食店オーナーのみなさんが新型コロナウイルス感染症の影響で大変だという話を聞いて、何かできないかなとグループを作ったんです。このページは、南信州のテイクアウトできるお店の情報を自由に発信できる場となっています。

━━今もグループには3000人以上の方がいらっしゃるんですね。すぐに行動に移して継続している北村さん、すごいです……

北村:いえいえ、僕はただみんなに呼びかけをして少しでも明るい話題を提供できたらと思っていただけです。

北村:それから今は、南信州に在住の方の商品を販売するECモール「南信州ふるさとモール(通称:みなふるモール)」を準備中です。昨年の7月に仲間と一緒に法人化して、ようやく形になってきました。今は今年の3月に公開予定のクラウドファンディングに向けて動いています。

北村:最近は、野菜、果物、お肉、コーヒーなど、生産者や小売業の方の商品が集まり始め準備も進んでいます。コロナで影響を受けた方にという思いだけではなく、飯田市はこれからリニアが開通することもあって、南信州の商品を守り、大手チェーン店や外資の入らない世界を作りたいと思っています。今年の春には立ち上げできそうです。

━━それは楽しみです!SNSやECモールなど、メディアを駆使しながら地域を盛り上げていらっしゃるのですね。

北村:実はメディアだけではないんです。例えばこのコロナ禍で、地域とあまり関わりがない方や子供と家にいる主婦の方、会社等の大きな組織や団体に属していない方など、見えないところで不安を抱えている方たちってたくさんいると思うんです。そのような方の声を直接、市に届けたいと思って最近始めた活動が「Hold Handsアンケート」です。

━━直に市役所に行って、届ける……?

北村:はい。不安なことや困ったことなど住民の声を簡単に届けられるようにアンケートを作ったんです。アンケートを募ったところ、様々な分野のSOSが約100件ほど寄せられていて。早速、今年の1月下旬に、市長に直接アンケートを届けに行きました。市役所や自治体、市民の皆さんとで協力して乗り越えていくための入り口になったら良いなと思っています。

「人」との繋がりで広がる可能性

━━本当に美容師さん?というくらい様々な活動をされていますよね。本業との兼ね合いはどのようにされているのでしょうか?

北村:本業の時間を削ることはないです。本業は本業できちんとする。本業の売り上げがガタガタ不安定なのに、地域のために……なんてできないですよね。まずはちゃんと安定した経営をすることが大事だと思っています。

何をするにも準備と集中力は絶対に必要です。美容師以外の活動は美容室の休みの日や主に早朝に行うことが多いですね。体力も時間も余力があってできることだと思っています。

━━今のご活動はお一人ではなく、仲間の方もいらっしゃるんですよね。

北村:そうです。今一緒に活動している仲間のほとんどが、お客様からのご紹介なんです。「こんなことやりたい」と話をしていると、だったらこの人いいと思うよ!と、繋がりが増えていきました。同じようなビジョンを描いている方ばかりなので、なにかやろうとしてもすぐに伝わるし、仲間には本当に恵まれています。

━━本業の美容師の活動が、その他の活動にも活かされているんですね。

北村:まさにそうですね。常に発信すること、話すこと、伝えることはとても大事なことだと思っています。飯田の好きなところは、人との繋がりでこうしていろんな活動がしやすいことだと思っています。信念を持って活動していると応援してもらえるし、みんなで協力して発信してくれたり、紹介してくれたり、そんな「人」の関係が飯田の魅力だと思っています。

━━素敵ですね。周りの皆さんや飯田のために常に行動し続けている北村さんだからこそ、応援してくださる方も多いのだと思います。本業以外にも様々な活動をされていますが、行動に移すまでのスピードもすごく早いですよね。

北村:そうですかね。きっと、常に考えているんですよね。で、その時が来たら早いみたいな感じかな。常にいろんなお客様とお話ししてはアイデアが浮かんで、それをまた話して、さらに磨かれて……いろんな情報を吸収しやすい環境だからかもしれないですね。

━━美容師という本業がありながらも、こうして地域を盛り上げるための活動をされている理由がすごく腑に落ちました。常に行動し続けている北村さんのパワーの源って何なのでしょうか?

北村:やったことのないことをやってみることがすごく好きなんです。小さいころからいろんなことに興味があったんですよね。常に自分で遊びを考えたり、面白いことないかな〜って探していました。まだまだ美容師としても新しいことにチャレンジしたいですし、「みなふるモール」を通じて、南信州の商品が多くの方に喜んでいただけたら嬉しいですね。

━━今後も北村さんのご活躍が楽しみです。最後に今後新しいことにチャレンジしようとしている方に向けてメッセージをお願いします。

北村:ひとりで全部やろうとしないってことかな。飯田には相談できる場所もありますし、とにかくいろんな人に相談して話してみることが大事かなと。話すことで悩みも解決したり、進んだり、発展していくと思います。困ったらまずは「glovers」に来てくださいね!


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