このコラムを書かせて頂く事になってもうすぐ一年。
季節も間もなく一回り。
そんなことを思いながら
写真を何枚か現像してじいちゃんばあちゃんに持っていきました。
この一年で、じいちゃんは体調を崩して少しボケが進んでいる。 ばあちゃんはちょっと疲れて少し背が縮んだ気がする。
じいちゃんに 「この写真、あの公園で撮った写真だよ!」 そんな話をしても、その日の事は思い出せなくても その場所での昔話は嬉しそうにたくさん話してくれる。
横ではばあちゃんが
「あれあれ、おばあさんになったねえ。」
と、にこにことしながら言っていた。
笑って見返せる写真があるって良いなあ。 そんなことを思いつつも、 のんびり過ごしてから外に繰り出してタケノコ掘りへと出動です。
歩いて進むスピードはばあちゃんに勝つことが出来ても、 隠れたタケノコ見つけるスピードにはなかなか勝てません。
タケノコは、あっちにも。こっちにも。
しっかりと根っこの向きをたしかめたら、くわを入れてザクっとと掘り上げます。
こうやってタケノコを採りに行くのは 美味しい旬のものを頂きたい。という理由が一つと 竹やぶの整備の為っていうのがもう一つ。 タケノコが根っこの這った竹になってしまったらもう手をつけるのが大変だから。
タケノコから目線を上げたら大量のタラノメもしっかり収穫。
収穫大量のほくほくでご帰宅です。
縦に長い長野県。 私の住む真ん中辺りでは、孟宗竹(もうそうちく)のは全然育たず 北信の方で採れるのはまた種類の違った細いタケノコ。 じいちゃんばあちゃんの住むのは、南信の松川町。 こんなタケノコのたくさん育つ南信は羨ましくもあります。
少し休みながらも、すぐにアク抜きを。
重曹使ったりする方法もあるけれど、
ばあちゃん家はいつも米ぬかで。
その日、採ったばっかり。
アク抜いたばっかり。
そんな水煮状態のタケノコを薄く切って わさび醤油とか、味噌マヨなんかで食べるのも美味しかったりするのですが、 今年のタケノコはなんだかアクが強烈でそれは断念。 なんでかわからないけれど、来年はきっと美味しいよ。と、 ばあちゃん。 その話が本当かどうかはわからないけれど、 来年も楽しく一緒にタケノコ掘りに行ければなあ。と思います。